Q3 : 進学先の大学院での研究生活は?
三浦さん :
卒論では、「りんご由来ペクチンのフラボノイド吸収促進に関する研究」を行い、大学院でも継続研究をしました。学部生の時は、5種類のフラボノイドの吸収の違い、大学院では吸収される原理の検証を行いました。ラットを飼育し解剖する繰り返しで、ラットとマウスの夢を見るほどでした(笑)。大学院生活は、月曜日~金曜日に実験があり、土曜日は大学院の講義、日曜日が休みでした。学部実験のティーチングアシスト、週1~2回のアルバイトで収入を得ていました。
須長さん :
大学院では、「運動部に所属する中学生男子におけるEnergy Availabilityの現状及びEnergy Availabilityと体組成・骨量との関連の検討」を研究しました。また、指導教員の先生が学部生に対して開講している「スポーツ医療」の授業の一部を、担当することもありました。研究室でサポートしている高校サッカー部への講義、ホテル内の健康的なメニューの開発や試食会に参加などもしました。事務的な仕事(アルバイト)をすることもあり、楽しく研究をしていました。研究活動で籠りっきりではなく、先生の活動を通じて外での経験もできました。大変、有意義な大学院生活を送ることができたと思います。
佐藤さん :
受験時の研究テーマは「摂食嚥下障害患者の栄養食事指導の実態~退院先と栄養指標の関連性について~」だったのですが、吉池先生と議論を重ねるうちに子育ての悩みの経験から発展したテーマへ変更しました。最終的には、「離乳期の食事に対する母親の態度・行動、食生活リテラシーは児の食べる力に関係するか?」になりました。
葛西さん :
卒論は佐藤ゼミにおいて、「高血糖状態におけるラット小腸のリモデリング」という研究テーマで行いました。研究室配属後に大学院での研究を少し考えていることをお伝えしたので、大学院での研究計画を見据えたテーマで研究をすることができました。修士1年はバイトの掛け持ちで収入を得ており、2年は実験実習助手を勤めながら研究を続けさせていただいております。
佐々木さん :
卒論時代は乗鞍ゼミにおいて、「ウルソル酸は慢性腎臓病(CKD)による筋機能低下を改善する」というテーマで研究を行いました。その結果、ウルソル酸はCKDによって誘発される筋機能低下を改善することを明らかにし、国家試験後に論文として発表することもできました。その経験を活かして、大学院修士課程では「抗ガン作用を有する食品成分の発見と作用メカニズムの解明」をテーマに、生姜の成分の一部にガン細胞の増殖を抑制する作用があることを明らかにしました。
Q4 : 大学院中の就職または進学活動は?
三浦さん :
食品メーカーで商品開発がしたいと思っていました。研究は好きでしたが、一生の仕事として続けることには躊躇したことを覚えています。現在の会社にエントリーし、管理栄養士免許取得者としての強みや、大学院の研究活動などを通して多面的に物事を捉えられることをアピールしました。大学院の研究をしながら就職活動をすることは、大変な時もありました。
須長さん :
就職活動を始めた時期は修士課程2年生の時でした。研究も佳境に入っており、忙しい時期でした。7~8月に調査と解析、並行して就活準備をしました。活動内容は、病院のHPで求人を探し、電話やメールで求人の問い合わせを行いました。同時に、筆記試験と面接対策もしていました。そして、10~11月に修論執筆と並行して、実際に試験や面接へ行きました。現在の病院に就職が決まったのは、1月末でした。その頃は、修士論文の口頭試問や公聴会も重なっており、とても大変でした。
佐藤さん :
病院にフルタイムで勤務していました。土日の授業の他、平日に休むことがありました。職場からの理解を得られ、希望する日に休み通学を続けることができました。職場の皆さまには、大変感謝しています。
葛西さん :
もともと、修士課程に進学したら博士課程まで進もうと思っておりましたので、秋に入試を受けました。試験内容は筆記試験(英語60分・辞書持ち込み可)と口述試験(研究計画のプレゼン)でした。しかし、プレゼンの練習に意識を取られ、英語の勉強は全くできませんでした。
佐々木さん :
修士課程の2年間、さらに研究を続けて極めたいという思いがあり、同大学院の博士課程への進学を決めました。試験は2年生後期の2月中旬にあり、試験内容は英語と口述試験(修士論文の発表)でした。試験に向けて特別に行ったことはなく、修士での研究成果を英語論文にまとめていく作業が結果的に試験対策になったと思います。